11月3日に岩手県立美術館で行われた美術館まつりでワークショップを行なうため、3日間、盛岡へ行っていました。とても素敵な町でしたよ~。まずは盛岡市内のご報告を。
やはり紅葉は東京よりも早いです。キュンとなる寒さがよいのでしょうか。どこまでも澄んだ赤色が映えていて。吸い込まれそうでした…
市内には南昌荘など有名な日本家屋や庭園がたくさんあり、その紅葉も実に風雅でした。これからますます紅が増えていくのだなあ。下の写真は旧石井県令邸。蔦のゴージャスなこと!
こちらは宮沢賢治ゆかりの光原舎にある中庭。リンゴがあって柿があって…。
展示内で読んだ本によると、宮沢賢治の世界観は縄文文化を継承していると。その生まれ持った感性は東北の土地に根ざしたものですね。盛岡は、他にも石川啄木など、文化人の多い町で興味深いです。
光原社の可否館。落ち着いた空間で美味しいコーヒーが飲めます。
今の時期に鯉のぼり?と思ってみていたら、「鮭のぼり」でした!中津川のあちこちで泳いでいます。
サケが遡上する季節でした。ここ中津川で生まれたサケの稚魚は、春に本流の北上川を下り、夏から秋にかけてオホーツク海で過ごします。冬はアラスカ海流、夏はベーリング海…(以下省略)ともかくものすごい距離を数年かけて何周もして三陸海岸に戻り、北上川を200キロ上がって中津川に入ります。そして子孫を残すために卵を産み、約1万キロの旅を終えます。
こんなに長い行程をどうやって知るのだろう?不思議な気持ちになりました。でも直接教えられたことではなくても、身体がすでに知っていることってあります。それは太古の昔からずっとそうなんだ…。それは守られるべき感覚。忘れてはいけないこと。
産卵を終え、川の隅で息絶えているサケにたくさん出会いました。正直、何とも言えない気持ちになりましたが、循環していく自然のすごさが目の前にあるのでした。
肝心の美術館で行なったワークショップの紹介を全然していませんが…。まだ続きます。