アトリエまあんの活動日記

アトリエまあんの活動紹介や、日々の出来事を綴ります

蔵と現代美術展

 今月はイベントお知らせが沢山ありますよ~!

「第6回・蔵と現代美術展 2019-響き合う空間-」

 小江戸川越市歴史ある建造物、趣ある街並みの中に、多くの現代美術の作品がコラボレーションします!川越の姉妹都市ドイツ・オッペンバッハ市の協力によりドイツ作家の作品も。前回に引き続き、時の鐘・奥広場に、加藤治男の作品が展示されています。ぜひ見にいらしてください。

会期:11月3日(日)~24日(日)

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会期中、イベントなどもあります。詳細は下記webをご参考ください。

www.kura-art-kawagoe.com展覧会の様子をごく一部ですがご紹介します。

 町中あちこちに趣きのある蔵があり旧所、名所もたくさん。着物を着た観光客の方が多く見られます。そうした中、見上げる高さの時計塔は町のシンボル的存在です。

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#L. 時の鐘・奥広場 加藤治男

f:id:atelier-maan:20191115150227j:plain 枝人間、現る!

f:id:atelier-maan:20191115145837j:plain 枝人間は2人

f:id:atelier-maan:20191115150018j:plain ぐるぐる歩く

#N. 旧山崎家別邸(重要文化財) 室内に数人の方の作品が展示されています。温かな日差しが入っています。庭園に白く浮遊して見えるのは田村優幸氏のインスタレーション

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 屋内は広い居間や客間の他、細かく部屋が入り組んでおり、入っていくと、なんだか少し不思議な気持ちになります。うまく撮れてませんが、この廊下を歩くスペースが面白かった。右の部屋はタイル張りの浴室で作品があります。その奥はトイレ。左の小部屋は女中さんたちのお部屋だったそうです。当時の女の子たちを想像しながら描かれたというキュートな平面作品が展示されています。

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庭には大きな生け花作品も

f:id:atelier-maan:20191115142228j:plain 大重由虹

 今回、歩きながら思ったのは、古い名所にピッタリな作品もいいのですが、全然想像もつかない作家独自の、ある意味不似合いな作品が展示してあると、そこの場が断然面白くなるということです。自分だけの視点から開放され、どこか異空間に連れて行かれるような心地よさ。期間限定だからこそ、ですね

#Q.風凛 寿司会席奥庭 麻生志保

f:id:atelier-maan:20191115143818j:plain 鯉が宙を鮮やかに

#J. 本丸御殿(埼玉県指定有形文化財) 遠藤研二

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#札の辻・交差点広場 瀬島匠

f:id:atelier-maan:20191115164952j:plain 交差点にプロペラ!

車の両脇に作品をワイルドに立てかけてますf:id:atelier-maan:20191115165100j:plain

#A. 小川長倉庫A Aleksander Radan

 天井の高い古い倉庫内のインスタレーションひんやりと薄暗く。映像と共に女性ヴォーカルの調べ。歩き疲れた身体に心地よくて長居をしてしまいました。

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#C. 恵比寿屋 2階 Felicitas von Lutzau

 実際にもこのように見えます。雲形のミラーの上を透明樹脂に写した女性が…。余韻の残る作品。答えの出ないことをいろいろ想像してしまいます。

f:id:atelier-maan:20191115172010j:plain ここは普段は宿泊もできます

#D. 観音寺境内 たかはし藤水

f:id:atelier-maan:20191115172853j:plain 旧所には共に大きな木がありますね

夕方5時過ぎの新河岸川。日暮れが早くなりました…

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 室内展示は17時までのところが多いです(早いところは15時。休館日もありますので事前にご確認を)。見どころ沢山ですよ~。美術展は24日(日)まで。最終日は16時までだそうです。

 お待ちしていまーす♪



 

緑と道の美術展 2019 in 黒川

今日は出品作家と展示ルートを巡るアート散策ツアーがありました。お天気に恵まれ、多くの方が参加されていました。そのときの様子と、展示作品をほんの一部ですがダイジェストでご紹介します。

f:id:atelier-maan:20191110132216j:plainこの木の地中にガラス作品が…

f:id:atelier-maan:20191105143007j:plain#2「無限~」奥野美果

「結構、登るんですね…」とおっしゃっている方がいましたが、まだこれからでーす。

#3「13について」間地紀以子

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作家は現役の学生さんから経験豊富な方まで幅広く、視点も様々。興味深い発見がありました。

#6「GROWING FORM 1984」杉本繁

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f:id:atelier-maan:20191110134633j:plain森の中をずんずん進みます

黒川よこみね特別緑地保全地区。こちらにも5作品が展示されています。アート作品を楽しんでいる人、散策している人、お弁当を食べてる人、バッタやメダカを追いかけている子どももいます。

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#8「環・共に歩く・ホモフォレスト」加藤治男f:id:atelier-maan:20191110140239j:plain歩く作品です

この土地に古からある縄文の文化を感じ取り、土器や土偶のトルソとして表現した作品も

#16「発掘」長谷川千賀子f:id:atelier-maan:20191110143720j:plain

#21「遺物」石田敦也

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今回、新ルートが増えています。すごくステキな空間になっていて、ものすごくおすすめの場所です。今年の夏、炎天下の中、数日かけて黒川緑地管理協議会の方々が下草を刈り、整備してくださいました。

#14「夢違え」佐藤茉莉

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#15「ふうららりらの舞」立川真理子

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里山を整備していく中で出現した自然のかたち、ねじねじ

#17「ねじねじの記憶」岡野奏恵

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出現といえば…。こんな巨大な!

#19「オオモリモリ」石黒和夫

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垂直ではなく、横に伸びていくことの自由。見ていると気持ちいいです。

#20「回る」原田理糸

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#22「うつす」宮澤泉

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夕方まで長丁場でしたが実り多い一日でした。どうもありがとうございました。

 

緑と道の美術展 2019 in 黒川  始まってます!

気持ちのいい里山です。小春日和も続いています♪ 散策がてら見にいらしてください!

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 展示期間:11月1日(金)~11月30日(土)

入場:無料

会場:小田急電鉄多摩線はるひ野」駅南口~黒川海道緑地~セレサモス~「黒川」駅南口

*作品鑑賞の所要時間は個人差があると思いますが、目安として約2時間。歩きやすい服装でお越し下さい。

*作品の位置やルートは、「はるひ野」駅南口広場、「黒川」駅南口前にパンフレットが置いてあります。

*地図等、詳細は、アトリエIZUMIブログをご確認ください http://blog.goo.ne.jp/ais-port

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はるひ野」駅南口前に地図の記載されたパンフレットがあります。

土・日・祝日の晴天時は南口駅前に受付テントを出しています。

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今日も沢山の方がいらしていました。ありがとうございました!

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会期中のイベントお知らせ

◎11月10日(日)12:30~「作品解説つき散策ツアー」

 出品作家たちと一緒に展示ルートを巡ります。当日受付11:50~。小田急多摩線はるひ野」駅南口にて受付。先着30名。

◎11月23日(土)10:00~16:00 SIGMA社のカメラで 黒川を撮ろう

 地元企業 ㈱シグマが高画質デジタルカメラを貸し出しします。黒川の森やアートの風景を撮ってみませんか。受付は「はるひ野駅」南口で15時まで。詳細は、シグマ社ホームページでご確認ください。

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今回、この美術展の運営に関わっている有志の方が、黒川の森とアートを融合したフォトブックを制作するためのクラウドファンディングを立ち上げてくださいました。 

 https://camp-fire.jp/projects/view/165484

新聞紙から生まれるわくわくの森

11月3日(祝)に岩手県立美術館で行われた美術館まつりで造形ワークショップを行ないました。

『新聞紙から生まれるわくわくの森』

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門をくぐると、そこはわくわく造形の町! どこかの国の地上絵?のような不思議迷路もあります。

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ルーレットを回して、出た数字の道からスタート! 誰かとぶつかったらドーンジャンケンです

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新聞紙を使って、ふしぎタワーや想像の生きものを制作中…

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f:id:atelier-maan:20191103170102j:plainファミリーで ♪f:id:atelier-maan:20191103153258j:plain担ぎながら迷路?

f:id:atelier-maan:20191103153445j:plain わ、かわいい…!

こちらは色花づくりコーナー

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スポイトでポトンっと色水を垂らして、お花の模様を色付けます

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大人の方から小さいお子さんまで幅広く参加されていました。

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f:id:atelier-maan:20191103164435j:plain いろんなお花が咲きました!

つくった花のうち1枚は会場に飾ります。門や出窓、花壇にだんだんお花が増えていきました

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そろそろ日が暮れてきました…

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 はい、おしまいです。あっという間の一日でした。この度、半年前から構想を練り、打ち合わせ、事前準備などしていたので、終わってしまうとなんだかちょっと寂しい気もします…。

 ご参加いただいたみなさま、楽しい時間をどうもありがとうございました!

 

岩手県立美術館にて

 11月2日~4日まで盛岡に行ってました。このかわいらしい小山は「立志の丘」と呼ばれています。てっぺんに立ち、志を叫ぶ…のかな。曇ってます…。でも遠くまで曇がたくさんあるのが見えておもしろいです。

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ここがてっぺん!何にもなくて、とてもいい!犬の散歩をしてる人も、ちらほら。ぐるりと山が見えます。

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てっぺんから見た岩手県立美術館。ゆったりアールがかかった美しい建物です

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www.ima.or.jp こちらは館内です。ファッションショーの準備中。企画展示「紅子と省三」展の時代をイメージした格好のモデルさんがランウェイするそうです。当日はワークショップの時間と重なり見れませんでしたが…。ジャズの演奏もありました。この階段を上がった先の「光壁」と呼ばれる空間がワークショップ会場です。

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こちらは自然光がたくさん入る気持ちのいいスタジオ。わあ、いいなあ~

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このスタジオでは、まあんでお馴染みの「おさんぽドローイング」WSが行われました。

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これは前日2日、夕方の「光壁」空間。準備を終えたところ。

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 準備を終え、残り時間ぎりぎりでしたが閉館まで展覧会場へ。

 企画展示は『紅子と省三―絵描き夫婦の70年』。盛岡市出身の洋画家、深澤省三と紅子夫妻の画業人生を振り返る回顧展。晩年も、ますます力強く制作されていた作品を見ていると、続けていることの内面の強さがどんどん深まっていて感慨深いものがあります。制作活動の他に、子どものための図画教室を開設したり、美術研究所で若手のサポートをしたり。児童雑誌『赤い鳥』に寄せた童画や、絵本の原画も多くあり、大変興味深く拝見しました。

 常設展示は、東日本大震災で被災した陸前高田市立博物館の美術作品のうち、修復の完了した絵画、版画、イラストが展示されていました。文化財レスキュー活動によって、汚泥やカビはほとんどわからないほど除去されています。でも、作品が今まで辿ってきた経緯は、作品自身が記憶していて深く染み込んでいる。それが見ていて伝わることに衝撃を受けました。

 そして、次回は3日のワークショップの様子をご報告します。

 

盛岡に行きました!②

盛岡市内をまわるには15分間隔で循環しているバス「でんでんむし号」を利用すると便利です。でも、いろいろ気になるところを見ていたら、結局歩いて廻っている時間の方が多かったような…。

報恩寺。大きな杉を見上げつつ、凝ったつくりの門をくぐって本堂へ。

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羅漢堂。本堂と繋がってます。中には4方の壁に五百羅漢がびっしりと並んでいて圧巻。ぐるりと回れます。

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f:id:atelier-maan:20191104135303j:plain門の出口

これは石割桜。国の天然記念物。巨大な花崗岩の割れ目からエドヒガンザクラが伸びています。推定樹齢360年以上。毎年春に咲くそうです。すごい…

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三ツ石神社。悪さばかりする鬼に困り果てた村人が「三ツ石さま」と呼ばれる自然石にお願いをすると、三ツ石さまは鬼を懲らしめるため岩で縛り、鬼はもう二度としないと誓って手形を押したとか。「岩手」の名前の由来とも言われています。

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盛岡城跡公園のてっぺん。町のどこからも見える山並みにずっと癒されてました。撮りたかったのに…。日が暮れて慌てて撮ってます。

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岩手山も素敵でした。本当はもっとよく見えるいい場所がたくさんあります。橋を渡りながら何度も立ち止まってみた岩手山は、雄大で穏やかな表情をしていました。ああ、町を見守っているんだなあと。

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そして、次回は岩手県立美術館の紹介をします。

 

盛岡に行きました!①

 11月3日に岩手県立美術館で行われた美術館まつりでワークショップを行なうため、3日間、盛岡へ行っていました。とても素敵な町でしたよ~。まずは盛岡市内のご報告を。

 やはり紅葉は東京よりも早いです。キュンとなる寒さがよいのでしょうか。どこまでも澄んだ赤色が映えていて。吸い込まれそうでした…

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市内には南昌荘など有名な日本家屋や庭園がたくさんあり、その紅葉も実に風雅でした。これからますます紅が増えていくのだなあ。下の写真は旧石井県令邸。蔦のゴージャスなこと!

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こちらは宮沢賢治ゆかりの光原舎にある中庭。リンゴがあって柿があって…。

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展示内で読んだ本によると、宮沢賢治の世界観は縄文文化を継承していると。その生まれ持った感性は東北の土地に根ざしたものですね。盛岡は、他にも石川啄木など、文化人の多い町で興味深いです。

光原社の可否館。落ち着いた空間で美味しいコーヒーが飲めます。f:id:atelier-maan:20191104114809j:plain

今の時期に鯉のぼり?と思ってみていたら、「鮭のぼり」でした!中津川のあちこちで泳いでいます。

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サケが遡上する季節でした。ここ中津川で生まれたサケの稚魚は、春に本流の北上川を下り、夏から秋にかけてオホーツク海で過ごします。冬はアラスカ海流、夏はベーリング海…(以下省略)ともかくものすごい距離を数年かけて何周もして三陸海岸に戻り、北上川を200キロ上がって中津川に入ります。そして子孫を残すために卵を産み、約1万キロの旅を終えます。

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 こんなに長い行程をどうやって知るのだろう?不思議な気持ちになりました。でも直接教えられたことではなくても、身体がすでに知っていることってあります。それは太古の昔からずっとそうなんだ…。それは守られるべき感覚。忘れてはいけないこと。

 産卵を終え、川の隅で息絶えているサケにたくさん出会いました。正直、何とも言えない気持ちになりましたが、循環していく自然のすごさが目の前にあるのでした。

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肝心の美術館で行なったワークショップの紹介を全然していませんが…。まだ続きます。